体外受精」と言う言葉が、不妊治療の方法であることは、今ではかなり一般的に知られるようになりましたが、それでは「顕微授精」と言う言葉はご存知でしょうか?

もしかすると体外受精も顕微授精も、同じような不妊治療法だと言うイメージがあると思いますが、厳密に言うと少々異なります。

「体外受精」の場合は、女性の身体の中から採取した1個の卵子と、男性の5万個を超える数の精子を一緒にして、あとは自然に受精するのを待ちます。

それに対して「顕微受精」は、もう一歩踏み込んだ方法で、1個の卵子に対して1個の精子を直接注入して受精するのを待つ方法です。

この方法は、ICSI(イクシー)と呼ばれていて、現在、顕微授精と言えばこのICSIを意味しています。
つまり受精の手助けを行うのが顕微授精であって、それ以外の過程は通常の体外受精と全く同じというわけです。

ではこの方法のメリットは何なのでしょう?

それは、無精子症に近い乏精子症の方はもとより、副睾丸の精子(精巣上体精子)、睾丸の精子(精巣精子)、さらには凍結された精子であっても、妊娠が可能となる点です。
もしかすると、この顕微授精の技術がさらに進歩した未来では、自分の卵子や精子を20代の若いうちに採取して、ある程度のキャリアを築き、経済的に安定した30、40代になってから、20代のころの卵子・精子を使って子どもを作る、などということも出てくるかもしれません。

ただし、顕微授精の技術は病院や医師による技術の差も関係してくるものですので、妊娠の成功率を高める為にも顕微授精の高度な技術を持っている病院等で治療を行う必要があります。
体外受精や顕微授精の技術は急速に発展し、体外受精によって産まれる赤ちゃんも年々増加傾向にあると言われています。
今では、顕微授精もまた不妊治療には欠かせない方法であると言えるでしょう。

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